令和元年度
取組事例

12.有志の方々が撮影し保管していた浪江町の震災前の伝統行事の写真を集め、写真展を開催。交流を図りながら、地域の伝統を継承する取組。

取組団体:請戸写真展実行委員会
代表者:代表者 鈴木 市夫さん

取組の概要

浪江町請戸地区は津波の被害が大きく、家屋が流され、家庭にあった写真もほとんどが失われました。古くから続く地域の存続の危機の中、請戸の記録を保存しなおし、文化を継承する方法はないかと考えました。そこで、町の歴史を後世に残すべく、震災前の請戸の貴重な写真を一枚ずつ集めて展示する、請戸写真展の開催を計画しました。取組によって、震災で失われかけていた地域住民の交流を活性化することもできました。

取組の様子

浪江町の伝統的なお祭りである「十日市祭り」で写真展を開催しました。準備段階として、写真展をどのように実施していくかを参加者と一緒に話し合いました。請戸の地域住民は、震災以降福島県内外に避難し、いまでもばらばらに居住しています。そのため、ワークショップ及び交流会を浪江町、いわき市、二本松市で実施。集まりやすい地域で参加してもらいました。取組では、請戸地域で古くから続く「安波祭り」の震災前の写真をテーマとし、既に失ったと思われていたさまざまな写真を集めました。また集まった写真を、整理し展示する写真を一枚ずつ選定していきました。

この取組が、ばらばらに暮らす請戸の地域住民同士の大いなる交流の機会となりました。また、ワークショップや写真展当日は、震災後の避難生活以降、数年ぶりに再会を果たす地域住民の姿も多くみられました。取組を通じて、震災前の請戸の生活を懐かしみ、交流を楽しむ機会を設けることができました。また結果として請戸地区の歴史を写真記録として残すことにもつながりました。

実施者の声

参加者を募る告知が難しく、一番の課題となりました。ワークショップも参加者数にバラつきがあり、人集めには終始苦労しました。一方で、写真展という試みへは関心が高く、とても楽しんでもらうことができました。今後は、復興整備が進み、震災前の面影が無くなっていく請戸の記録をどのように残し、地域住民同士のつながりをどのように維持していくか考えていきたいです。

参加者の声

「まさか、震災前の写真が残っていると思ってなかったので、写真を見てとても驚きました」

「自分が小さかった子供の頃の写真が残っていて嬉しかったです」

「震災当時、同じ避難先だった方と写真展を機に数年ぶりに会えてとても嬉しかったです」

取組事例紹介
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